地物の新鮮なイナダを使ってフィッシュカレーを作ります。フィッシュカレーは南インドでよく食べられているようです。南インドは北インドと使うスパイスの種類が若干異なるようです。

お刺身でも食べられる新鮮なイナダです。1切れ1000円くらいしました。ちょっと高いですが、素材が良くないと美味しい料理は作れません。

イナダは中骨を抜き、一口大に切ります。ちょっとお刺身で食べてみましたが、とても美味しかったです。

身の保護のため、小麦粉をまぶしてからさっとソテーしました。小麦粉をまぶしたのは身が崩れるのを防いでくれるだろうと思ったからです。また、この小麦粉は最終的にソースにとろみをつけるのにも役立ちます。

魚を取り出し、スパイスをテンパリングします。今回は①マスタードシード、②唐辛子、③黒胡椒、④生姜、⑤フェヌグリーク、⑥コリアンダー、⑦ターメリック、⑧フェンネル、⑨ベイリーフを使いました。後から⑩ニンニクも入ります。
南インドではクミンの代わりにマスタードシードを使うようです。僕の認識ではクミン≒カレーで、クミンなしのカレーは想像しにくいのですが、これでもちゃんとカレーになりました。
フェンネルはフィッシュカレーによく使われます。魚との相性が良いようです。
フェヌグリークは苦いスパイスです。単品では美味しくないのですが、隠し味的な役割があるようです。
ベイリーフはシナモンの葉のことです。ローリエのことをベイリーフと呼ぶこともありますが、今回使ったのはローリエではありません。香りはよくわかりませんが、本格的な感じがしたので、なんとなく入れてみました。
スパイスは塩と違って上限下限の量がありません。量は好みで調整できます。種類も厳密な決まりはないので好みで変えられます。あまりに自由度が高いので、最初は当惑してしまいます。

玉ねぎとニンニクと塩少々を加えて少し焦げるくらいまでよく炒めます。スパイスは取り出しません。大きなスパイスが入っていた方が本格的な感じがするからです。今回は新玉ねぎを使ったので甘くなりました。素材の質によって料理の味は変わります。

トマトとパイナップルを加えました。最近買ったタマリンド(酸味のあるドライフルーツ)を試してみようかと思ったのですが、たまたまパイナップルがあったので、今回はパイナップルにしました。パイナップルはトマトと同じく酸味と甘味があるので、トマトと同じようにカレーに使えます。
パイナップル以外にもマンゴーやリンゴでもいけると思います。身近にある食材を上手に利用するのが料理の基本だと思います。

味見をしたら結構辛くて、妻が怒りそうだったので、牛乳を加えました。本来はココナッツミルクですが、1缶開けてしまうと使い切るのが大変なので。

魚を加えて少しだけ煮込みます。長く煮ると身が崩れてしまうので、少しだけです。短時間だと身の中まで味が染みませんが、そういうものだと認識すべきです。この点は和食の魚の煮つけも同じです。

フィッシュカレーの完成です!美味しそうにできました!

器に盛って生姜の千切りを散らしました。
味は、結構甘かったです。甘味の強いパイナップルを使ったためでしょう。スパイスの香りはいつもの慣れた香りとはちょっと違っていましたが、南インドの風を感じられて良かったです。魚が新鮮で質が良かったので、とても美味しかったです。