筍の下茹で

先日の筍が美味しかったので、また買ってきました。筍の下茹で(アク抜き)について考察します。

前回と同様の手順で下茹でします。皮を剥いた筍に糠を加えます。唐辛子は別に必要ないと思います。唐辛子を入れるレシピが一般化している理由は、単に糠に唐辛子が入っていることが多かったからだと思います。糖辛子には米や糠に虫(コクゾウムシ)が湧くのを防ぐ効果があるためです。筍のアク抜きに唐辛子は関係ないと思います。

熱湯を加え、30分間煮ます。水からとかは気にしなくて良いと思います。煮ることで筍の細胞を壊し、アク成分を流出させやすくします。ただし旨味成分の流出も避けられないので、食べられるレベルまでアクを減らしたら終了するべきだと思います。

30分煮たら火を止めて、蓋をして室温まで冷まします。この工程の意味は理解していませんが、そういうレシピが多いです。

冷めたら水洗いして糠を流して下処理の終了です。

アクの正体はシュウ酸とホモゲンチジン酸らしいです。上記の分子がシュウ酸です。1分子内にカルボキシル基(親水基)が2つあり、水溶性があります。20℃の水100ccに10g溶解するらしいです(Wiki)。なのでシュウ酸については水煮にするだけで除去できるでしょう。

こちらの分子がホモゲンチジン酸です。水に対する溶解度はわかりませんでしたが、分子内にカルボキシル基(親水基)、水酸基(親水基)、ベンゼン環(疎水基)があります。ベンゼン環があるために水への溶解度はあまり高くなく、油(疎水性)に対しての方が溶解しやすいのかもしれません。糠を使う理由は恐らくこれです。糠には油分があるので、ホモゲンチジン酸が溶け出しやすいのでしょう。

筍の下茹でのポイントについてまとめると以下のようになります。

①加熱により筍の細胞を壊し、アク成分を流出させやすくする。

②シュウ酸は水に溶解させて捨てる。

③ホモゲンチジン酸は糠の油分に溶解させて捨てる。

以上、私的な考察でした。

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