仕事帰りにマンションの前を通ったらおでんの香りがしました。ようやく暑さが去ったと思ったらもうそんな季節になったんですね。僕もおでんを食べたくなったので作ることにしました。
おでんは地味でパッとしない料理に思われがちですが、本格的に作ったおでんは究極の料理と呼んでも差し支えないくらい凄く美味しいものです。手間も凄くかかり、練り物などから自作したら一日仕事になると思います。
今回はそこまでは手をかけられなかったので、練り物は買いましたが、ダシはちゃんととり、食材の下ごしらえも出来るだけ丁寧に行いました。

先ず、茹で卵を作ります。茹で卵の作り方のコツを以下に記します。①卵のお尻に画鋲で穴をあける。②卵は割らないように手網などでそっと熱湯に入れる。③黄身が偏らないようにさい箸で動かしながら8分茹でる。④茹でている間に氷水を用意しておき、熱湯から手網で揚げたら即氷水につける。①と④が殻を綺麗に剥くコツです。

氷水に入れたら中でコロコロと動かしてしっかりと急冷します。

さっき買ったばかりの新鮮卵がこんなに綺麗に剥けました!殻を綺麗にむくコツは色々と言われていますが、僕の経験上、画鋲と氷水が最強です。

大根は厚めに皮をむき、十字に隠し包丁を入れます。隠し包丁の有り無しでは味の染み込み速度が全く異なります。

厚く剥いた皮です。厚く剥く理由は固い部分を取り除き食感を良くするためです。

大根の皮は細かく刻んでポン酢に漬けます。こうすると美味しく食べられます。白ごはんさんで紹介されていました。

大根を30分ほど下茹でします。米のとぎ汁を使うと良いそうですが、なかったので水です。下茹ですると臭みが抜けます。また生のまま塩の効いたダシ汁に野菜を入れると浸透圧で身が縮んでしまうので、それを防ぐためでもあります。

冬瓜と人参です。冬瓜は普通あまりおでんに使いませんが、ダシとの相性の良い食材なので今回は使ってみることにしました。

冬瓜を下茹でします。

美味しそうに茹で上がりました。

人参を下茹でします。

昆布でダシをとります。予め水に数時間浸して置いて・・・などは現実的には無理なので気にしないことにします。熱湯に投入しますがグツグツ煮ないことでOKとします。ダシガラの昆布は結んでおでんの具にします。

昆布を引き揚げたら鰹節を大量に入れ鰹節のダシをとります。水4Lに対し鰹節80g(大袋全部)を加えました。今回は薄削りをつかいましたが、厚削りを煮込んだ方がベターかもしれません。前回はそうしました。

鰹節が沈むまで数時間待ち、鰹節を除去します。

大きな平鍋にダシ汁をたっぷりとはります。おでんは深鍋よりも平鍋の方が良いです。深鍋だと具を探しているうちに崩してしまいます。薄口醤油、みりん、日本酒、塩でつゆを調味します。たっぷりのダシ汁のお風呂に具が浸かってリラックスしている感じにすると美味しそうに見えます。
具材を入れグツグツ煮ないように保温します。グツグツ煮ると具材が崩れたり汁が濁ったりするので。具材には練り物を沢山入れるとダシが出て美味しくなります。
加熱時間は長ければ長い程良いというわけではないので注意しましょう。加熱時間が長くなりすぎると素材の味が出尽くしてしまったり煮崩れてしまったりするからです。ほどほどにしておきましょう。
美味しい出汁が染みた温かいおでんは寒い時期には最高です。具材には野菜が多く、練り物は元は魚なのでとてもヘルシーです。
追記:あまったつゆに具を追加して二次おでんを作ったら一次おでんよりも味が落ちました。どうもつゆの旨味成分は具材にとられてしまうようです。だから具材が美味しくなるんですね。二次おでんを作る際は顆粒のかつおだしや味の素で旨味を追加した方が良いことがわかりました。
最後に、おでんとは一言でいうと「下茹でして雑味を抜いた食材に、ダシの旨味を吸わせた料理」です。それでは皆さんもEnjoy Your Happy Oden Life!